かぐや姫「神田川」両親のルーツに思いを馳せた一曲

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思い出の1曲とプロフィール

1974年生まれ 山梨県在住 男性 自営業
かぐや姫「神田川」

曲にまつわる思い出

小さい頃、母がかけていたカセットテープで初めて「神田川」を聞きました。

その時は80年代前半で、巷ではもうああいった暗い曲調のフォークを耳にすることがなかったので、独特の時代の雰囲気を感じました。

「あなたが東京で生まれた頃の歌よ。神田川は東京にある川の名前。」母は説明してくれました。

私たち一家は私が生まれた後、父の田舎に戻って暮らしていたのです。なので私には東京の記憶がまったくありませんでした。

一緒に出ようねって言ったのに
いつも私が待たされた

「あの頃は家にお風呂がなくて、私たちも銭湯に通ったものよ。銭湯って、男湯と女湯に分かれてるでしょ?出て来る時間が合わないと、どちらかが待たなくちゃならないのよ。」

「洗面器に石けんを入れて抱えて行くの。だからそれを持って寒い中で立って待ってると、カタカタ言っちゃうのよ(笑)」

母はそう説明をしながら、東京の生活を思い出しているようでした。両親も学生時代は「神田川」の男女と同じように、東京で3畳一間の小さな下宿に住み、銭湯に通っていたそうです。

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私は自分が生まれる前の両親の生活と、2人が暮らした東京という場所に思いを馳せました。3畳の部屋なんて、とても狭そうです。寒い中、銭湯に通うのも大変そう。

それでも子ども心に東京に惹かれて、しかたありませんでした。全く違う県出身の両親が出会った場所。「神田川」の男女も下宿しているくらいだから、どこか別の場所から来ていて、東京で出会って恋をしたのでしょう。

「神田川」の曲調は悲しげです。二人は仲睦まじい様子ですが、彼は彼女をいつも待たせ、そして待たせておきながら「身体が冷たいね」と言います。

彼が描く彼女の似顔絵は、いつも似ていません。2人の心がどこかすれ違っているようで、未来が無い雰囲気です。

若かったあの頃 何も恐くなかった
ただあなたのやさしさが 恐かった

「ねえ、どうして優しいのが怖いの?」母に聞きました。

「ほんとよねえ。ほんとに優しかったら、怖くないんでしょうけどね。」と、母は笑っていました。

 

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