Brian Wilson「Pet Sounds Tour Japan 2002」救いの道が見えた思い出のライブ

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思い出のライブとプロフィール

1975年生まれ 兵庫県在住 男性 会社員
Brian Wilson「Pet Sounds Tour Japan 2002」
2002年9月27日 NHK大阪ホール

ライブにまつわる思い出

幸運なことに、私がブライアン・ウィルソンを知ったのはこのツアーのおよそ1年前のことです。

この頃、私は大阪門真の物流で派遣アルバイトとして働いていたのですが、重い家具を手作業で仕分ける、という過酷な内容でした。殺風景な作業場はで寒暖の差が異常に激しく、仕事というより何か罰ゲームを受けているような気分でした。

そんなある時、派遣のリーダーが「俺ら服役してるんじゃないんだから、もう少し楽しく働こうよ…。」と、作業場にラジカセを持ち込み、皆にCDを持ってくるように言ったのです。非常に仕事の早い人で、会社としても大事な人だったのでしょう。特にお咎めはありませんでした。

音楽が流れる作業場は若干、雰囲気は良くなりました。けどやはり個々人の趣味があるので、私の趣味に合わないようなCDがかけられた時はちょっと耳障りだな…と思いました。

中に一人、洋楽マニアの人がいて、ビートルズ、ベック、ニルバーナ…。どれも私が、全然興味のないCDを持ち込むのでちょっと辟易していました。

しかしその中に1枚だけ、辛い仕事中でもうっとりするような美しいメロディのCDがありました。それが「ペット・サウンズ」だったのです。

私は洋楽マニアの彼にブライアン・ウィルソンやビーチ・ボーイズのこと、ペット・サウンズがポップスの歴史で特別な存在であることをいろいろと教えてもらい、ペット・サウンズの中古CDも彼にお願いして購入してきてもらいました。

それ以降私は、ペット・サウンズを始めブライアン・ウィルソンの世界にどっぷりハマり、毎日アルバムを聴き倒しました。

そんな伝説のミュージシャンが、伝説のアルバムを引っさげて来日することを知った時は、本当に嬉しかったです。

ブライアン・ウィルソンが主に活躍したのは主に60年代。もうかなりの高齢なので、高いパフォーマンスは期待出来ないのでは…?と思いましたが、彼は実にパワフルで、歌声は私の全身に響き渡りました。

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物流でのつらい日々があったおかげで、結果的にこの会場に導いてくれたかと思うと、なんだか不思議な気分になりました。

バンマスのジミーフォスケットを始めとするメンバー達の演奏も、大変上質なもので素晴らしかったです。この日、生で聴いた私の大好きな「救いの道」は、今でも私の中で鳴り続けています。

当日はスコールのような大変な雨で、濡れてシワシワになってしまったツアーパンフを見る度、あの時の感動がリアルに蘇ります。