思い出の1曲とプロフィール
1978年生まれ 神奈川県在住 女性 主婦
Every Little Thing「Time goes by」
曲にまつわる思い出
大学時代に、3年間付き合っていた彼氏と別れました。
理系の大学で卒業研究の準備で忙しくなり、どちらかが会いたい時に会えないなどのボタンのかけ違いのような状況が続き、別れることになりました。
お互い納得した上で冷静に話し合って別れたので、そんなに引きずることもないと思っていました。しかし、自分の心が不安定になった時、彼がいないことに喪失感で一杯になり、彼の存在の大きさに気づきました。
ただ気づくのが遅く、同じ大学に通う元彼を見かけたときには、きれいな女性と一緒に歩いていました。もう遅いのだと諦めました。
そんな私を友人たちが励まそうと、免許を取りたての友人が静岡へのドライブを計画してくれました。
そしてドライブ当日。浜辺に着いた時にかかっていた曲が、Every Little Thingの「Time goes by」でした。この曲の歌詞に自分を重ね、自分も時が経つとともに元彼を忘れることができるだろうと考えると、自然に涙が流れてきました。
特に、
もう一度思いだして
あんなにも愛したこと
「アリガトウ」が言える
時がくるまで
Say good bye…
という歌詞に、自分はいろいろしてもらったのに、自分がさびしいという気持ちばかりを押しつけて、いつも一緒にいてくれたことに「ありがとう」と伝えたことはなかったと思い知らされました。
なぜ、付き合っているときに気付けなかったのかは分かりません。当たり前のように居てくれる存在だと思ってたので、深く考えたこともありませんでした。
「ありがとう」なんて簡単な言葉さえ言えずにいた自分が、恥ずかしくなりました。しかし時は経ったのです。前を向くしかないと、ここで気持ちを切り替えて卒業研究に没頭し、就職しました。
その後は、辛くなっても「時が経てば」と自分を奮い立たせ、この歌を何度も聴きました。
そして一年後、彼から私のパソコンにメールが来ました。「元気ですか?一度会いたいです」と書かれていました。
その彼も今は私の主人となりました、テレビでこの歌を聴くとハッとして「いつもお仕事ありがとう」とつい、脈略なく主人に言ってしまいます。
主人は「何それ?」と驚いていますが、大事なものを二度と無くさないように「ありがとう」を言葉にせずにはいられないのです。